振動モールスの正読率

毎年10月の第2週末は、JARL主催の「全市全郡コンテスト」が開催されています。 国内のアマチュア無線でのコンテストとしては春の「ALL JAコンテスト」とは双璧をなしますが、各局が計上する得点の高さで比べると、この全市全郡の方がハデな感じです。

いずれにしても、上位入賞は私にとっては無縁ですので、個人的にいろんな目的を設定して楽しんでいます。 何年か前に「100局×100マルチ=10000点」を目標にして(相手が必ずマルチになるよう選んで)呼び回ったりとか、ラスト1時間だけ7MHzバンドでCQを出しスプリントっぽくやってみたりとかです。

今年は、この「+14dbプロジェクト」の一環として、「触覚受信は、どのぐらいのスピードまでイケるのか?」を実験してみることにしました。

前回9月のKCJコンテストでは、おぼろげに「触覚受信はどうやら25WPMが限界。それ以上だと短点連打がカウントできない。」という感触を得ましたが、それをちゃんと計測してみようということです。

コンテストでは、コールサインとコンテストナンバーを交換するわけですが、だいたいみんなが送る「599」のレポート部分を除けば、たいてい

コールサイン6文字+市郡区ナンバー4~6文字=10文字あまりです。 なのでコールサインとコンテストナンバーを振動受信して、そのうち1回聴いて1文字が怪しいとか受信できなければマイナス10%、2文字がそうならマイナス20%てな具合に、交信ごとに正読レートとして評価します。 それと相手のモールス符号の送出速度を計測します。 そうして片っ端から参加局を受信しデータを取った結果が以下です。 (なおサンプル数は、1.9MHz~1.2GHzまでの76局でした。)

これから、20WPMまでは確実に受信できるが、それ以上速くなると誤りが20文字に1文字ぐらい発生し、振動受信の限界は最速28WPM付近ではないか?という結論を得ました。

もちろん信号対雑音比(S/N)の良し悪しでも了解度には大きく影響しますが、目的は「振動モールスでも相当数の交信相手が居るのか?」を知ることですから、この際それは無視しました。 でも興味深いテーマではあります。

こんな指先受信を続けていったら、私の受信能力は30WPMを超えたりするのでしょうか?

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