HFバーチカルアンテナのローディングコイル改造(その3)

「うちのアンテナにとうとうコロナが・・・?!」


・・・かなりショッキングなタイトルです。

実は、設置後ちょいちょいと短時間で、アンテナ入力も10Wそこそこで各バンド同調確認を済ませて終わりにしていました。
その日、夜になって1.8MHzが気持ち以前より強く?聞こえ始めました。 DX局も入感しています。

ゃさっそくFT8でも・・・と出力を100WにQROして国内の局をコールしてみました。 一発応答。 でも・・・・、
QSO中にみるみるSWRが1.0から上昇し、最後には3.0越えしてしまうではありませんか!
そそくさとQSOを終えて停波。


断線するなら一気に悪化するはずなので、もしや層間短絡とか・・・いやそんなところ無いよな・・・・。

他のバンドでもう一度100Wのまま送信・・・・・ちゃんと同調してくれます。 ATUは問題なさそう。
1.8MHzの50Wに落としてもう一度送信・・・・・ あれ?SWR上がるけど、ずいぶんゆっくり。
ではさらに10Wまで落として(=昼とおなじ)送信試験だと?・・・・・ SWR上がりません。


どうもアンテナでは、燃える・溶ける・短絡するといった「不可逆的変化」・・・ではない
何らかの「現象」がおこっている模様です。

そこで、ネットで検索したところ、驚くべき検索結果がヒット!


それは

「コロナ放電」



アンテナを含む送電線には、そこの気圧(P)、気温(T)、そして電線の形状(半径 r)によって決まる
コロナ放電下限電圧Eoがあるんだそうです。(電験3種では常識なんですってねこれ・・・)

BCL少年だった昔、
「アンデスの声」HCJB局は気圧が低かったので八木アンテナがコロナ放電を起こしてしまい使用できず、
考案されたのがキュービカル=クワッド」
だったという話を聞いたことがありましたが、まさか同じことが起こった(のかな?)

さーすが八王子、冬は都心より5℃寒い東京のアンデス!(自虐)

   

でも先端の被覆剥いでみても、放電が起こったような形跡はありませんねえ・・・・。
コイルの層間で放電ってこともあるのかな? でも1ターン分でそんなに電位差はないだろうし・・・。  ナゾです。

でももしコロナ放電が発生しているなら、放っておくと「コロナ損」により放射効率が落ちるのと、電波障害にもなるので、
とりあえず、おまじないのつもりで対策をすることにします。

バーチカルアンテナの場合は、先端が最も高電圧になるため、先端を尖らせず丸く大きくするのが効果あるんだとか。

それで、大きめの圧着端子をツブして平板状にしててっぺんに圧着してみました。


 

これが功を奏したのか不明ですが、とりあえずは処置後1.8MHzのSWRはふらつくものの(上がったり下がったりする)、
2.0を越えることは無くなりましたのでヨシといたします。

なおこれは搬送波が連続するFT8やRTTYの場合のみ起こる現象で、断続波のCWでは発生しないようでした。


さてこのアンテナを使って、1月末のCQ160mコンテストに参加してみました。

飛ぶ範囲は劇的には変わりません。 海外で100Wで交信できるのはは極東地域のみ。 
でも聞く分には北米もCWで聞こえましたし、国内各局は以前より一発でとってくれる率がやや多くなったような気がしています。
いすれにしてもローバンドはノイズとの戦いですね。

2月のKCJトップバンドコンテストでは、昨年以上の局数を交信するのが目標です。



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