衛星用VP20ローテーターの製作(4)

~実際に使ってみる~



実際に車のアンテナ基台に取り付けて運用してみました。
(当然、この状態では公道は走れません)

ちょうどいい衛星が居なかったので、地上波でFT8での交信のみです。



別の日に昭島市の多摩川河川敷まで行って試してみましたが・・・
Bモード(送信435MHz/受信145MHz)でも送信電波が受信に干渉してしまいます。
もう1つデュプレクサをかまさないとダメかな・・・・?


ここでもFT8でお茶を濁してしまいました。



飛びも安定性も、特に問題なく使えました。 

あとは仰角固定でどの程度カバーしてくれるかですが・・・・.


         -・・・-


年が明けて2022年。  また同じ高台にやってきました。
きょうはちゃんとデュープレクサーを2つ持ってきて送受両方のアンテナにいれてみました。
その甲斐あってサテライトBモード(受信145MHz-送信435MHz)はまったく干渉がなく、信号も明瞭です。

10分後に、衛星CAS-4Bが真北で最大仰角30°程度になる軌道で現れるので、AOS(衛星が地平線から昇る)まで待ち、VPローテータを「半回転15分」のスピードに合わせてスタートさせました。




サテライトの交信はいろいろやることが多くて、車の運転席からはいちいちアンテナがどっちを向いているのかを直接監視するわけにも行かないので、ドアミラーを上向き一杯にして、ときどき動いているか見る程度でしたが、80%はちゃんと回転してくれました。

「20%回転しなかった」のは何かというと、写真の同軸ケーブル(3D2V×2本)が寒さのせいか可撓性がややとぼしく、回転につれVPに巻き付いたときにかなり抵抗になってしまった模様です。 そのため前ページ(その3)の「タケノコ・クラッチ機構」が作動してスベった分、回転角度が80%止まりになった、ということです。
ですから、安全装置が働いたわけでむしろこれで正常な動きです。
(でも次回セッティングの時には注意しないと・・・・)

このアンテナでの初交信は2局。 
・・・このお二方、ほんとうに偶然なのですが、
お一人は私が衛星通信をやろうと思った時に、いろいろ手ほどきをしていただいた方、
もうお一人は、車にビームアンテナを載せて全国各地から高速CWで、しかも抜群に耳の良い神業サテライターの方、
私にとっては師と仰ぐお二人だったのでした!



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