あの「ぜんまい」は今何処へ?(5)

=2エレクロス八木アンテナの半自動?追尾化の実験=


アンテナ自体は順調に製作は進みましたが、何度か作り直したのが「移相線」です。
これはクロス八木やターンスタイルアンテナで、直交する輻射器に電波の位相を90度ずらして給電するためのもので、これによりこれらのアンテナは円偏波を得て、垂直、水平、それからどういう姿勢で飛んでいるのか分からない衛星からの電波を多少安定して受信することができるようになります。

最初は細めの1.5D2Vという同軸ケーブルで作っていましたが、なんせ芯線が髪の毛のように細いのが7本。 加工のときにちょっとカッターで傷つけたらしばらくして断線・・・なんてことがあり、可動部での配線に使うのはちょっと怖いので止めました。

代わりによく無線機同士の接続に使う3D2Vにしてみたのですが、これがことのほか重い・・・。
移相線だけで115g、アンテナ本体は126gなのでほぼ同じ重さを喰ってしまっています。

困っていたところ最近は2.5D2Vというのがあるそうで、それにしたら40g軽くできました。 
しかも芯線は単線で使いやすいです。


なんとか完成しました。 


アンテナとしての性能は電界強度計やアンテナアナライザーで個別にはソコソコの性能であることは確認していますが、問題は機械的強度。 でも逆さにしてもニワトリさんは何とか堪えてくれています。
もし外れても同軸でつながっているので落下してしまうことはありません。
控えに釣り糸などでつなげておくといいかもしれません。


お盆休みのステイホームでのいい自由研究になりましたが、
豪雨続きのここ数日は、設置してその性能確認をするのは叶いそうにありません。

(おわり)

→この話は、一応こちらに続きます #12 (VPローテーター)

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